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WORK

作品のご紹介

Story tree

正方形構図


Story tree

Angel

木を描くことについて(「Story tree」について)


2022年8月28日

ホロスコープと、タロットカードの運命の輪は、似ているなと、思ったことがある。
もちろん、ホロスコープが円形で記されない書き方もあるけれど。
運命の輪が教えるのは、運は巡るということだと思うのだけど、星も巡ることによって、地上にある全ての事象に螺旋状の変化をつけている。
だから、国家も、沈む国もあれば、上昇する国もあり、長い目で見れば、日の沈まない国は、どこにもない事になる。

人間の場合、星の巡りを感で受け取って、耐える時期、進む時期、攻める時期、育て譲る時期を波乗りのように乗りこなすひともいれば、ずっと頂点にしがみつくために、自然の摂理を歪めて生きていこうとする人もいるし、自分は不幸だと、夜明けの時期に気がつかないまま、鍵をかけた部屋から出てこれない人もいる。

植物を育て、四季の巡りの中で見ていると、それぞれの季節が、花が咲き、若葉が繁り、実がなり、葉が枯れて、土になり、種からまた新しい芽が出てくるために、必要な時間である事に気がつく。
面倒と思う、毎年繰り返される庭の枯れ葉掃き掃除も、春に芽吹き、夏に生い茂り、秋に命を失って落ちていく無数の枯れ葉を集めながら、シジフォスの神話の事を考えたり、もしも、自分の人生で、こんな事しなくてすめば、時間がもっとあるだろうと思ったりもするけれど、四季の中で姿を変える木と触れ合わなかったりしたら、自分はどうしていただろうと考えると、植物が季節に反応するように、人にも見えない季節が巡っている事を、体で覚えるために、こうしているのかも知れないと思った。

螺旋状に上昇するホロスコープは、時と共に成長する木と同じなのだ。
私は、木をテーマにした絵を描くのが好きだ。